対人賠償は自賠責以上の損害に対して補償する保険
対人賠償保険は自賠責保険が補償する以上の損害に対して補償する保険です。
自賠責保険は損害や障害の内容により一定額の補償をするのに対して、対人賠償保険は算定された損害額を補償する保険です。
その際には、自賠責保険で補償された金額を対人賠償の補償では引いて支払う事になります。
つまり、自賠責保険での不足分を補うのが退治対人賠償保険なのです。
仮に算定された損害額が自賠責保険の補償額以下の場合、対人賠償保険の補償は受けられない事になります。
自賠責保険が一定の補償をしているので損害額を算定しない為、この様な事態が起きる可能性もあります。
また過失割合による減額があってこちらの対人賠償額が自賠責保険の補償より下がる場合も同様となるのです。
極端な例で言えばガン告知され余命1ヶ月とされている人を交通事故で死亡させた場合、自賠責保険は環境に左右されない為、死亡保険金として3000万円の補償をしますが、対人賠償保険では仕事の状況や遺失利益等の計算をしますのでこれ以上の損害額を算定しないと補償をしない事になるのです。
人を死亡させているのに対人賠償保険から保険金が払われないと思うと何となく申し訳ない気持ちになりますが、保険では全てをお金に換算する世界ですのでこの様な結果となる可能性があるのです。
自動車事故での対人賠償は最初に自賠責保険の補償があり、その後に対人賠償が補う形になっている事を覚えておきましょう。
この事で、自賠責保険がいかに重要な基礎を担っているのかを理解して欲しいと思います。